栗の産地として全国第1位の栽培面積・出荷量を誇る茨城県。その中央部に位置する茨城町で栗の栽培を40年以上続けてきたのが海老澤農園です。
農家としては江戸時代初期から200年以上続いており、時代時代で稲作・畑作以外にも養蚕や養豚、酒造業を営んでいた時代もありました。
当農園のロゴマークとして現在使用しているのは酒造業を営んでいた時代の屋号に笑顔と栗をデザインに取り入れたもので、先祖が続けてきたおいしいものでお客様の笑顔を作ろうという意志を引き継いでいきたいとの思いで使っております。
現在は栗を10haの畑で生産し、大玉栗の栽培技術や糖度を上げる貯蔵方法、委託による加工製品の品質向上などおいしい栗をお届けするために日々研究し、作業をしています。
草生栽培による低化学肥料栽培や氷温熟成による薬剤を使わない殺虫で安全安心でおいしい栗の生産に力を入れています。
長年、低温貯蔵の栗は糖度を上げ甘くする技術として茨城県内でも一部の農家が行ってきましたが、貯蔵中のクリシギゾウムシという実に産卵する害虫の食害を防ぐため、臭化メチル剤・ヨウ化メチル剤などでの燻蒸と呼ばれるガスでの果実殺虫を行ってきました。
実の硬質化や風味低下、食の安心安全などの点で懸念があり、温湯殺虫や高圧炭酸ガス殺虫など様々な代替技術の研究が行われています。
当農園では、-2℃で14日以上という低温貯蔵よりも低い温度帯で貯蔵し殺虫と品質向上を同時に行う「氷温貯蔵」に着目し、2019年より研究を進めてきました。
氷温貯蔵だけではなく圃場の丁寧な管理やサプライチェーンの見直しにより薬剤の使用なしで貯蔵栗としての品質を維持できるようになりました。
大玉で糖度を上げた甘い栗を、果実への薬剤使用をなしに安心安全にお届けしたい。という思いが実を結んだのが「氷温貯蔵栗」です。